国内において、交通安全対策の為の交差点映像のマイクロトラフィック分析を行っています。事故の多発する危険な交差点においては、かなりの頻度で車両同士のニアミス(コンフリクト)や、車両と自転車や歩行者とのニアミス(コンフリクト)が確認されます。いくつかの危険な事例をピックアップしましたのでこちらを確認ください。
交差点における危険なニアミス(コンフリクト)は、車両同士では主に右折と対向車のニアミス、車両対自転車や歩行者(VRU:脆弱な道路利用者)では、車両が左折する場合の巻き込みや右折時の横断歩道上でのニアミス(コンフリクト)が確認されます。長時間のビデオを眺めているだけでは見落としてしまう危険な挙動を、ソフトウェアで抽出することにより自動でピックアップできるのがこの分析の大きな特徴の一つです。
分析で何が解るのだろうか?
ニアミス(コンフリクト)の抽出だけでも、危険挙動が一目で判るのでインパクトがあり危険状況の共有ができますが、データ解析で更に交差点の危険状況の理解が深まります。
これは、国内のある交差点における車両の同士のニアミス発生状況のサマリーです。
このグラフでは、ニアミス(コンフリクト)が東西方向の右直のニアミスが多く発生していることが解ります。特に東向き右折車両と対向車のニアミスが多く、更にリスクレベルも高く示されています。こちらを時間帯別に発生状況を示したのが下記の図にです。
リスクの高いニアミス(コンフリクト)は午前の時間帯に多く発生しています。
このようなデータに実際の危険挙動を重ねてみることで、交差点の危険状況を確認することが可能です。車両対車両だけでなく車両対自転車・歩行者(VRU)も同様にデータで理解ができます。過去の事故データと現状のニアミス(コンフリクト)データを照らし合わせ、事故を減らすための対策の考察が可能となります。